大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(れ)2357 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人黒坂一男の上告趣意(後記)第一点について。

憲法三七条一項にいわゆる「公平な裁判所の裁判」とは、構成組織その他にお

いて偏頗のおそれのない裁判所の裁判という意味であつて原審公判において裁判長

が論旨摘録のように被告人を訊間したからとて、その一事を以つて予断を抱いて審

判したということはできない。なお、記録を精査しても、原判決の証拠とした被告

人等の供述が、所論の如く警察及び検察庁における取調官の強要に因るものである

ことを疑わしめるに足る資料はない。従つて、論旨は理由がない。

同第二点は刑訴四〇五条の上告理由にあたらない。

弁護人三木幸雄の上告趣意(後記)第一点について。

所論検察事務官に対する被告人の自白は原判決挙示のその余の証拠によつてその

真実性を十分に保証されていると認められる。従つて、所論知情の点についてはた

とえこれを認める直接の証拠が被告人の右自白だけであつても、以上の各証拠を綜

合して犯罪事実の全部を認定することは何ら違憲ではなく、従つて、論旨は理由が

ない。(昭和二四年(れ)第八二九号同二五年一一月二九日大法廷判決参照)

同第二点について。

所論被告人の聴取書が強制拷問によるものと認めるに足る資料はない。論旨は結

局訴訟法違反の主張であつて、適法な上告理由とは認められない。

なお、記録を精査しても、刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、刑訴施行法三条の二刑訴四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

昭和二七年二月一五日

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最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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